はじめに
本日は、2021年4月27日に配信されたJリーグジャッジリプレイ#8で放送された事例をまとめたいと思います。
今回の、JUDGEMENT ONE POINT LESSONでは「アドバンテージ後のイエローカード」について解説がありました。
今後もJリーグジャッジリプレイを通して、サッカーのルールを学んでいきたいと思いますので、皆さんも参考にしていただければと思います。
DAZNのJリーグジャッジリプレイとは
- 毎週火曜日に更新
- 週末のJリーグで起こった事象(判定)についてSNSで反響のあったプレーをわかりやすく解説
- 司会は桑原さん、Jリーグ副理事長の原さん、タレントの平畠さんも出演
2021年4月27日配信のJリーグジャッジリプレイでの事例
- 2021 J2リーグ第10節 FC琉球 対 ヴァンフォーレ甲府の事例
- 2021 J1リーグ第11節 清水エスパルス 対 湘南ベルマーレの事例
- JUDGEMENT ONE POINT LESSON(2021 J1リーグ第11節 北海道コンサドーレ札幌 対 ベガルタ仙台の事例)
Jリーグジャッジリプレイの映像
事例1:J2リーグ第10節 FC琉球 対 ヴァンフォーレ甲府の事例
- 琉球のコーナーキックの場面。清武選手のコーナーキックは、キーパーがパンチングするが、そのクリアボールをダイレクトで池田選手がヘディングシュート
- これがゴールに決まり琉球の得点になる。
- しかし、リプレーで見るとキーパの岡西選手がシュートに反応している時に岡崎選手が腕を絡ませキーパーの邪魔をしているように見える。
- このプレーについては甲府側が抗議をし岡西選手にはイエローカードが提示された。
- ゴールの判定は妥当だったのか、今回はこのシーンについて議論
平畠さんの見解
- ファールになってもおかしくないかなと思う。
- 岡崎選手がキーパーに影響を与えようとしてたプレーでは無いと思うが、結果的に手がキーパーのプレーの妨害するような形になってしまったのかなと思う
原さんの見解
- キーパーチャージは無くなったのはわかるけど、結果的にキーパーの手を抑えるような形になってしまっているので、ファールといわれて仕方が無いと思う
- ポジションについてはオフサイドかもしれないというのもある。よく見ると結果的に岡崎選手のポジションはオフサイドではないかと思う。
廣嶋さん(JFA審判S級インストラクター)の見解
- ファールであると判断した。
- 通常のフィールドプレーヤーの競り合いであれば、飛ぶコム形は、ああいう形になると思うので、ファールでは無い。
- ゴールキーパーはプレーの中で手を使える権利を持っている。手を使う事をできなくなってしまったという事であればファールとすべきと判断。
- 岡崎選手が先に飛んだので、キーパーが遅れたという事で、主審は見たのだと思った。
- 戻りオフサイドだと思った。
- ゴールラインで出てしまった競技者というのは、ゴールライン上にいると判断される。
- そのため、ゴールラインを出ている選手はゴールライン上にいたという事になり、そこが1番後ろのDF。次に判断されるディフェンスの選手はゴールキーパーという事になる。
- 映像を見る限りでは、ゴールキーパーはラインより前にいると思った。
事例2:J1リーグ第11節 清水エスパルス 対 湘南ベルマーレの事例
- 清水エスパルスのコーナーキックの場面。ショートコーナーを選択しペナルティエリア内で倒れたが、このシーンで主審の笛はならなかった。
- リプレーで見ると大橋選手の足がかかっているように見える。VARと交信した結果、オンフィールドレビューも行わなかった。
- ノーファールの判定が妥当だったのか議論。
平畠さんの見解
- これは攻撃側の選手であればファールを主張したい場面だと思う。
- ハッキリとPKというまでは行かないのかなと思った。
- 最後の1歩目を出たときに、ちょっとボールが離れているという感じ、見ている限りあれをPKなるのは難しいのかなという気はしました。
- 判定はそのままで良いのではとの見解
原さんの見解
- 現場から見たときの印象は、かわそうとして最後の1歩としてバランスを崩すようにいっていて、ボールを置いてつんのめっている形になったところに大橋選手がタックルをしていて、思いっきりいっているわけでは無いが、当たって倒れてしまったように見えた。
- スローで見ても、どっちにも取れるが絶対こっちだねとはならないと思った。
- 絶対PKかというとあのまま変わらなかったというのは正しかったと思う。
廣嶋さん(JFA審判S級インストラクター)の見解
- ノーマルスピードで見たときには、ノーファールで良いと思った。
- FWの選手が両足をそろえて飛ぶときは、自分からコンタクトを避けるケースもあるが、自分から倒れに行くケースが圧倒的に多いので、まずはそのように見えた。
- コンタクトはあるからシュミレーションにはならないが、ノーファールで良いのではと思った。
- ただ、映像を何回も見ると最後の左足のところがいきたかったけれどもいけない状況が起こってしまっただろうなと思えてくる。
- 厳密にいえばファールにすべきだったのではと判断がなっていった。
JUDGEMENT ONE POINT LESSON
- 競技規則や判定において知っておきたいルールを取り上げて解説していくコーナー
- 今回のテーマは、「アドバンテージ後のイエローカード」
J1リーグ第11節 北海道コンサドーレ札幌 対 ベガルタ仙台の事例
- 札幌のカウンターの場面。センターサークル付近で田中選手が松下選手に倒されるが、主審はアドバンテージを取った。
- 結局札幌のチャンスにはつながらなかったが、プレーが切れたところで、主審は松下選手に注意を与えていた。
廣嶋さん(JFA審判S級インストラクター)の解説
- 札幌の方がカウンターアタックで、大きなチャンスを迎えるという場面。
- その中でホールディングをされてこのまま大きな攻撃のチャンスがつぶされてしまった場合は、イエローカードになる。
- アドバンテージを適用したという事は、攻撃のチャンスは継続されているということで警告は無くなる。
- DOGSOの場合は、レッドカードから一段さがってイエローカードになる。
まとめ
今回は、2021年4月27日にDAZNで配信された2021シーズンのJリーグジャッジリプレイ#8の事象についてまとめてみました。
JUDGEMENT ONE POINT LESSONでは、「アドバンテージ後のイエローカード」という事で、ファールの内容がSPAということで戦術的なファールであったため、イエローカードが提示されていないという事でした。
このシーンについては、映像の中で、プレーが切れた後の家本主審の選手へのコミュニケーション、アドバンテージを取るまでのフィールド全体を把握していたことなど、ナイスジャッジであったことにも触れていましたので、映像を確認して頂ければと思います。
また、今回のジャッジリプレイでは、ゴールラインを出ている選手はゴールライン上にいたという事について改めて「そうなんだ」というように思いました。
まだまだ、理解しているようでわかっていない内容が多いです。今後も、ジャッジリプレイを拝見しながら勉強していきたいと思います。
参考:本日の用語について
第5条 主審(抜粋)アドバンテージ
- 反則があり、反則をしていないチームがアドバンテージによって利益を受けそうなときは、プレーを継続させる。
- しかし、予測したアドバンテージがそのとき、または、数秒以内に実現しなかったばあ、その反則を罰する。
アドバンテージ後のイエローカード
- タクティカル(戦術的な)ファウル ⇒ 出せない
- ラフプレー ⇒ 出せる
SPA(スパとは)
- STOPPING A PROMISING ATTACKの略
- 相手の大きなチャンスとなる攻撃を阻止する事
DOGSO
DOGSOについては、下記ページにまとめておりますので、参考にしてください。
VARについて
下記ページに掲載しておりますので、参考にしてください。
関連記事:2021シーズンVAR導入内容について