はじめに
本日は、2021年3月23日に配信されたJリーグジャッジリプレイ#4で放送された事例をまとめたいと思います。
今回は、ATTACKING POSSESSION PHASEの事例について議論が展開されております。
VARの導入に伴い、新たな事柄としてATTACKING POSSESSION PHASEという事柄が増えました。
ATTACKING POSSESSION PHASE事例を踏まえ説明がありますので、是非参考にして頂ければと思います。
また、映像の中では、柏レイソル 対 サガン鳥栖戦の大谷選手へ田代選手が足の裏でファールをしたシーンも事例3の比較として登場していましたので、こちらの参考にして頂ければと思います。
今後もJリーグジャッジリプレイを通して、サッカーのルールを学んでいきたいと思いますので、皆さんも参考にしていただければと思います。
DAZNのJリーグジャッジリプレイとは
- 毎週火曜日に更新
- 週末のJリーグで起こった事象(判定)についてSNSで反響のあったプレーをわかりやすく解説
- 司会は桑原さん、Jリーグ副理事長の原さん、タレントの平畠さんも出演
2021年3月23日配信のJリーグジャッジリプレイでの事例
- 2021 J1リーグ第5節 アビスパ福岡 対 鹿島アントラーズの事例
- 2021 J1リーグ第5節 横浜F・マリノス 対 徳島ヴォルティスの事例
- 2021 J1リーグ第5節 アビスパ福岡 対 鹿島アントラーズの事例
Jリーグジャッジリプレイの映像
事例1:J1リーグ第5節 アビスパ福岡 対 鹿島アントラーズの事例
- 福岡のカウンターの場面。ドリブルで攻めあがったサロモンソン選手が松村選手と接触し倒されるが主審はファールを取らず鹿島アントラーズ攻め込む。
- 広瀬選手からパスを受けたレオシルバ選手から連携が続き、最後は犬飼選手のシュートがゴールに決まった場面。
- ここでVARが介入。主審がオンフィールドレビューを行った結果、サロモンソン選手が松村選手との接触でファールがあったとして、ゴールが取り消しに。
- 今回は、このシーンについて議論
平畠さんの見解
- VARの映像を見たら確かにファールに見える。角度によって違うなという感じがしたが、このVARを使っている限り、あそこまで遡るのは仕方が無いという気はするが、見ている方としてはちょっと長いなという感じはする。
原さんの見解
- VARが入ると、ちょうど福岡側の攻撃から鹿島の攻撃に切り替わったその瞬間で、一連の流れの中でそこまで行っているので、VARを入れいている限りこのようになると思う
奥谷さん(JFA審判1級インストラクター)の見解
- 確かに印象としては、長いという感じがしたが、一連の流れの中での得点。バックパスがあるが攻撃のリズムが続いている点、もっとも注意しなければならないのは、ファールの質という点
- サロモンソン選手が受けたファールが微妙なのであれば、戻らないこともあると思うが、イエローカードに値するファールを受けて、そこが攻撃の起点になったという事を考えると、ただ単に時間とか場所だけでは無く、そのことも考慮して、ATTACKING POSSESSION PHASEとして考える今回の判定は正しかったと思う。
事例2:J1リーグ第5節 横浜F・マリノスC 対 徳島ヴォルティスの事例
- 横浜F・マリノスのチャンスの場面。左サイドのボールの奪い合いからマルコスジュニオール選手がボールをキープしゴール前にフィード。そのこぼれ球を拾った前田選手がシュートを決めた場面
- 主審がオンフィールドレビューを行った結果、ボールの奪い合いの場面で起きたマルコスジュニオール選手のプレーがファールと判定され、ゴールは取り消しに
- 今回は、このシーンについて議論
平畠さんの見解
- 事例1と流れの感じは同じかなという感じがする。
- 踏みつけているようには見える感じはあるかなとの見解
原さんの見解
- マルコスジュニオール選手が右足で踏ん張って、左足でボールを持ち出した。河田選手もボールを奪おうとして足が伸びている。
- 結果的に踏んじゃっているからファールはファールだと思うとの見解
- ただ、イエローカードかというとプレーをしている中だから、ちょっとかわいそうかなという感じはした。
奥谷さん(JFA審判1級インストラクター)の見解
- ATTACKING POSSESSION PHASEと考えるのは全く問題無いと思いますとの事。
- 結果的にマルコスジュニオール選手の右足が河田選手の足を踏んだことになるので、ファールは致し方ないと思う。
- イエローカードの問題については、マルコスジュニオール選手にすれば防ぎようがなかったと思う。
- 自分が着地しようとした足に相手の足が伸びてきた。という感じなので、防ぎきれなかった。イエローカードは厳しかったのではとの見解
- 主審がはっきりと確認したうえでの判定なので、主審が変えなかったという事だと思う。
事例3:J1リーグ第5節 アビスパ福岡 対 鹿島アントラーズの事例
- 福岡のチャンスの場面。サロモンソン選手の縦パスの流れからボールがこぼれ三國選手と関川選手が接触した場面。
- 主審は、レッドカードを提示し1発退場となった。
- リプレーで確認すると関川選手が足の裏でタックルしているのは事実だが、三国選手の足に深くフィットしているようには見えないので、レッドカードは厳しいようにも感じる
- 今回は、このシーンについて議論
平畠さんの見解
- 微妙というか、危ないシーンにも見えるが、スローで何回も見ると「ん?」という感じにも見えるなぁというのが正直な感想
- いろんな意見がでるプレーではあると思う
原さんの見解
- スローで見ると足の裏でいっているみたいだし、スピードも速いので激しくいっているようにも見えるが、あれはイエローカードでよかったと思う
- 本当に足の裏がすねあたりに入っているように止めに行っているというよりは、ボールにいったけれども三国選手の方が早かった。
奥谷さん(JFA審判1級インストラクター)の見解
- なかなか難しい判定だったと思う。
- 1回だけ見たところでは判断が迷うところだが、リプレーを見ると関川選手の足裏が見ていて、三国選手にヒットしているので、レッドカードは仕方が無いかなと感じた。
- また、副審の方が、関川選手のコンタクトがボールにチャレンジしているかは動作でわかると思う。このシーンは、オフサイドがなかったので、次はどんなふうに相手にコンタクトをするのか、ボールに正しくいくのか、あるいはファールになるのか、次に、足裏なのかというのをしっかり見極めているとは思う。
- レフリーの位置は少し遠いし、逃げていくプレーではあるので、副審の方がはっきりとしたジャッジが出来ていると思う。
- 恐らく、足裏、レッドカードというやり取りがヘッドセットでされていたのではないかと思う。
- VARからのコメントと副審からのコメントと一致していたので、オンフィールドレビューに至らなかったと理解している。
まとめ
今回は、2021年3月23日にDAZNで配信された2021シーズンのJリーグジャッジリプレイ#4の事象についてまとめてみました。
ATTACKING POSSESSION PHASE、時間的な感覚、得点が取り消される場面で多く使用されることになると思いますので、これからも色々な議論があると思います。
まだまだ、導入したてのVARについては、観戦していても慣れないところは多々ありますが、少しずつ改善をしてほしいと思うところはあるつつも、観戦している側も学んだり、慣れていく必要があるのかもしれません。
今後も、ジャッジリプレイを拝見しながら勉強していきたいと思います。
参考:本日の用語について
APP:ATTACKING POSSESSION PHASE
- 攻撃側チームがボールを保持し攻撃に移る局面
- 得点、PKとなる、また決定的な得点の機会阻止の反則が起こる前に、VARが攻撃側の反則があったかどうかをレビューすることが可能な範囲
VARについて
下記ページに掲載しておりますので、参考にしてください。
関連記事:2021シーズンVAR導入内容について