はじめに
どうも!Taruta(たるた)です。
今日はJ1参入プレーオフ決定戦が行われましたね。結果は、1-1で引き分けとなり、京都サンガF.C.がJ1残留となりました。
試合終了間際にロアッソ熊本の平川選手のシュートがゴールポストに当たった場面がありました。この数センチの差がJ1、J2の違いなのかもしれないと感じた今日この頃です。
それでは本題。
2022シーズンもジャッジリプレイは継続。
本日は、2022年11月2日に配信された2022シーズン Jリーグジャッジリプレイ#31で放送された事例をまとめたいと思います。
今回の事例は、J1リーグ第34節の中から、3事例が紹介されています。
今後もJリーグジャッジリプレイを通して、サッカーのルールを学んでいきたいと思いますので、皆さんも参考にしていただければと思います。
DAZNのJリーグジャッジリプレイとは
- 毎週火曜日に更新
- 週末のJリーグで起こった事象(判定)についてSNSで反響のあったプレーをわかりやすく解説
- 司会は桑原さん、Jリーグウォッチャーの平畠さんも出演
- 今回はスペシャルゲストで喜田拓也選手と田中達也さんが出演
2022シーズン Jリーグジャッジリプレイ#31の事例
- 2022 J1リーグ 第34節 神戸 対 横浜FM 7分の事例
- 2022 J1リーグ 第34節 FC東京 対 川崎F 29分の事例
- 2022 J1リーグ 第34節 札幌 対 清水 78分の事例
Jリーグジャッジリプレイの映像
事例1:J1リーグ 第34節 神戸 対 横浜FM 7分の事例
- 左サイドでボールを受けた岩田選手がシュート、ポストの跳ね返りを水沼選手、アンデルソン ロペスが詰めたところでホイッスル。
- ここでVARが介入し主審がオンフィールドレビューを行う事に。
- リプレイで見るとポストの跳ね返りに詰めた水沼選手はオフサイドポジションにいたように見え、アンデルソン ロペスもボールを保持していた坪井選手をつついたようにも見える。
- 主審はゴールキーパーへのファウルを取りゴールを取り消したが、一連の判定は妥当だったのか
- このシーンについて議論
平畠さんの見解
【ファウルがあったか?】
- FWの選手は、あの状況だと蹴ろうとすると思う。でも、映像を見る限りは、ゴールキーパーが抑えているように見えた。
- あれは、ファウルになっても仕方が無いかなと思う。
- ただ、FWの選手が悪いという事でもなく、何とか入れようとするだろうなと気はしました。
【Twitterの意見】
- アンデルソン ロペスのゴールが取り消しになったシーン、ファウルであることはまあ納得だけど、なぜあんなに判断が遅化たのか・・・知りたい・・・
田中達也さんの見解
【ファウルだったかどうか】
- すごい微妙だなと思いました。
- キーパーのキャッチも上から抑えている感じなので、FWの選手も過度な力では無いので、目の前にあれば、行くだろうしファウルでは無い時もあるのかもしれないというふうに思います。
喜田拓也選手の見解
【ファウルだったかどうか】
- 後ろから見ていたので、何が起こっているかは最初は分からなかった。
- 主審の方とコミュニケーションを取って、まずなんのチェックなのかを聞いて、オフサイドかどうか、ファウルかどうかのチェックをしているという事だった。
- 直接見ているわけでは無いので、確信は無かったが、映像で見ると非常に際どいけれども、ファウルを取られても仕方が無いかなというのはある。
- ピッチ内の状況としては、どちらに転んでも動じないようにしようとしていたので、まあ、時間はかかったが、その後の試合も自分たちでコントロールしていたので、まあそこはチームをほめたいと思います。
家本さん(元国際審判員)の見解
【オフサイドがあったのか】
- 際どい時は、副審は旗を上げて得点の合図をすることになっているが、ゴールに明らかに入っているので、間際らしい旗だったかなとは感じている。
- ただ、副審が旗を上げたのは得点の合図という事で間違いない。
- 体感としては、体1個分出ていたなという印象がある。
- 副審のポジションから神戸の選手にフォーカスするとより水沼選手が出ているように感じるので、オフサイドディレイでは無いと判断したのは、個人的には分からない。
- 地面に足がついていないところは、オフサイドの判断としてVARが活用するのは、しないように申し合わせをしている。
- 現場がノットオフサイドとしたのであれば、VARもオフサイドかもと思いながらも、今のレギュレーションでは、オフサイドに出来ない際どいところかなと思う。
【このシーンについて】
- クリアに2つ反則が起きている。
- 一つは、最終的にVARが映像で見せた手が持って行かれるところ、これは確かにそうだなと思うのが一つ
- 最終的にボールがゴールに入る前のところはキーパーが抑えている。
- 今の競技規則は、ボールを上から抑えるのはキーパー保持となっているので、アタッカーはボールにチャレンジできないと明確にうたわれているので、2つともクリアに反則だなと思って見ていた。
- 7分位かかったが、実はこれは簡単ではなく、一つはオフサイド、フリーキックになりえる反則が2つ話している、実は時系列で言うともう一つオフサイドの可能性がある。
- 水沼選手がポストに当たったボールに触った時に、アンデルソン ロペスがオフサイドの可能性があるので、VARはオフサイドに関しては、2つ事象を確認している。
- その後に反則かどうか、どうしても時系列で確認せざるを得ないので、その時点で時間がかかるかなと
- とはいえ、もう少し早くできた可能性は十分あるなと思ったが、レフリーからするとこの試合は大事な試合、色んな意味で
- 立ち上がりに4つのインシデントがあるのは、レフリーとしても緊張感がMAXになるところでさらにMAXになるから色々なものが少してんぱってしまう。
- あるいは、どこのアングルを見に行くかによって、コマ送りによって変わってしまうので、反則にしてもどこの映像が一番クリアにはっきりと明白に、証拠となる映像を提供しなければならないため、セレクトに時間がかかったので、これだけ時間がかかったのであろうと推測できる。
事例2:J1リーグ 第34節 FC東京 対 川崎F 29分の事例
- FC東京がカウンター。塚川選手のパスにアダイウトン選手が走りこむとGKのチョン ソンリョン選手が飛び出して、ファウル。
- すると、主審はこのプレイにレッドカードを提示。DOGSOで一発退場とした。
- リプレイで見ても、チョン ソンリョン選手の足はボールに触れておらず、ファウルは明らかではあるが、DOGSOの4要件は満たしていたのか、このシーンについて議論。
平畠さんの見解
【DOGSOかどうか】
- 方向はどうかなと僕は思いました。
- 相手守備者の数もGKもゴールから出ているというところも、距離もシュートを狙える距離ですし、コントロールも出来たでしょう
- ただ、GKの勢いがあって方向があれだけ流れたみたいなところもあって、あれが無ければ、普通に追いついてシュートを打てたかなと考えると、ボールが少しゴール方向から違う方向に行っているが、DOGSOになるんじゃないかなと思いました。
【塚川選手と橘田選手の接触について】
- なんか、ファウルに見える。
- フロンターレの選手も結構止まった。認識としてはファウルだなとなったんじゃないかなと思う。
- どっちともいえる気もするし、どっちになっても納得できる。
【Twitterの意見】
- チョン ソンリョン選手が退場になりました。そのプレー自体はレッドが妥当だと思いますが、その前の塚川選手が橘田選手を倒したところはファウルではないのですか?結果的に塚川選手のパスが通ってあの形になったのでモヤモヤ
田中達也さんの見解
【DOGSOかどうか】
- ほぼほぼ、100%に近いDOGSOだと思います。
- 最後のコントロールがゴール方向では無いですけれども、FWの選手のスピードからすれば、倒されなければ追いついているコントロールなので、100%近いDOGSOという意見です。
【塚川選手と橘田選手の接触について】
- すごい難しいですね。
- ボールには触っていないように見えるので、ファウルかなと思いますけど、塚川選手の当たり方の強さは許容範囲というか接触の範囲の中ともいえるので、60%ぐらい。
喜田拓也選手の見解
【DOGSOかどうか】
- 結論は同じく、レッドカード、DOGSOなのかなと
- アダイウトン選手の最後のタッチもそこまで大きいわけでは無いですし、こういうシーンでは、最初に触ってもらいに行くという心理もあると思うが、そこまで大きく蹴りだしているわけでは無いですし、次のシュートに十分つながるタッチなので、ジェジェウ選手もカバーには来ていますけれども、容易にシュートに流し込めるシーンではあると思う。
- 選手としてもDOGSOでも仕方が無いかなという納得感があると思う。
【塚川選手と橘田選手の接触について】
- 橘田選手の視点から言うとやはり、保持している感覚はあると思いますし、前にも入ってますし、背中からのタックルであるので、取って欲しいというのは間違いなくあると思う。
- 塚川選手のタックルの強さ、行き方というのを見てもそこまで悪質では無いというのもあるので、ファウルでも両チーム納得感あると思うし、ノーファウルでも仕方ないのかなという気持ちもある。
- レフリーの方とコミュニケーションを取り、こういうのは取らないという事であれば、そういうプレイになると思いますし、それをいち早くつかむことが大事になってくるのかなと
家本さん(元国際審判員)の見解
【DOGSOかどうか】
- 100%レッドカード
- 方向とコントロールの2つが皆さん気になると思う。
- 競技規則の理解では、全体的な方向間がゴール方向に向かっていれば、と少し許容範囲が、広がっている。
- そう考えると、十分ゴール方向に向かっているので、そこのところはFIXされる。
- コントロールについては、キーパーをかわして得点が生まれる位置と距離とスピードが許容できる関係にある。
- 4要件は、MAX満たされているというところ
【塚川選手と橘田選手の接触について】
- 結論から言うと、どちらとも言える。
- 川崎側の選手の動きを見ると、東京の選手が来るのがわかっているので、体を少し、向けながら受けに行く。位置関係もそうですし問題ない。
- ただ、競技規則にあるのは、すべてのコンタクトはフリーキックなら無いとうたわれている。
- これも相手がボールに向かってくることがわかっている。そういう中でコンタクトが実際あった。その時にコンタクトを受けたときに転びやすい姿勢になった。とレフリーが見ている可能性がある。
- 東京側の選手は、最初はボールに行く、そこに体が入ってくるので、「あっ」という反応はする。直前だったので勢いは止められない。
- そのままコンタクトしてしまった。どっちを見てもフットボールコンタクトと言えるし、止められなくて相手に力を与えてしまったとどっちとも言えるので、本当にどちらとも言えると思う。
4名のいえぽんボード図:DOGSOかについて
4名のいえぽんボード図:塚川選手と橘田選手の接触について
事例3:J1リーグ 第34節 札幌 対 清水 78分の事例
- 清水のフリーキックの場面。山原選手のフリーキックを中野選手が弾くとこぼれ球をカルリーニョス ジュニオ選手が中にいれ、最後は、ホナウド選手が押し込み清水のコールとなった。
- リプレイで見ると、片山選手の折り返しをベンジャミン コロリ選手が触り最後にホナウド選手が決めており、オフサイドか際どい場面だった。
- このシーンについて議論
平畠さんの見解
【このシーンについて】
- 映像を止めてみると、ライン上に肩が乗っかっているので、ピッチにいるという見方も出来るなと
- とすると2番目の相手の選手はゴールキーパーになるのかなとそうなると、ホナウド選手は並んでいる。細かく見るとオンサイトなんじゃないかなという気がしてきます。
- 岡村選手は微妙に中に入ろうとしているようにも見えるので、厳密に見るとオンサイトになるのかなという気がしてきました。
【Twitterの意見】
- 前半27分の湘南の瀬川選手が倒されたシーンはなぜPKにならないのでしょうか?鳥栖の選手はボールにはいってないように思いますが。。PKになっていればエース町田選手のハットトリックだったのに。
田中達也さんの見解
【オフサイドラインはどこか】
- 僕の認識ではよくトレーニングの時に、自分がオフサイドラインにならないようにやっていた記憶があります。
- これが、中に入っていると捉えられたらオフサイドでは無い。
喜田拓也選手の見解
【オフサイドラインはどこか】
- 難しいですね。見れば見るほど。
- わからないです。
家本さん(元国際審判員)の見解
【このシーンについて】
- これは、めちゃめちゃ難しいです。なかなかないです。
- 厳密に言うとプレイの流れから札幌の選手が一人出ている。GKの左足がラインを超えている。
- フィールドから出た選手は、どうなのかというと、競技規則では、プレイの一環で意図せずフィールドの外に出た選手は、フィールドプレイヤーとなる。
- フィールドの中でオフサイドが成立するので、この場合のオフサイドラインは、ゴールラインになる。
- 仮に得点を上げた選手もフィールドの外にいた場合、3人ともライン上と判断されるので、オフサイドは成立しない。
- 副審の方も正しく情報を掴まないと消えてしまう。札幌の選手が外に出たのが消えてしまうと、ラストセカンドDFがどこなのとなった時に、キーパーの前と判断してオフサイドがあがる可能性も十分ある。
- この試合の副審が木川田さんだと思うけれども、正しい情報を適切に掴んで、オフサイドラインがゴールラインになることを判断し、そのように判断した。
- 副審の方の素晴らしい判断によって得点が生まれたシーン。
まとめ
今回は、2022シーズンJリーグジャッジリプレイ#31の内容についてまとめてみました。
2022シーズン最終回という事もあり、今回は、Jリーグアウォーズの会場で開催されていました。
喜田選手が現役選手という事もあり、ピッチ上での審判とのやり取りなど、普段は聞けないような話を聞けたのも良かったと思います。
難しいかもしれませんが、今後も現役選手がゲストで出て実際の事例を解説したりするとさらに面白くなるような気がしました。
最後まで内容を確認して頂き、ありがとうございます。
2022シーズンは終了となりますが、2023シーズンも引き続きJリーグジャッジリプレイを拝見しながら勉強していきたいと思います。
本日の用語
DOGSOとは?
DOGSOについては、下記ページにまとめておりますので、参考にしてください。
APP:ATTACKING POSSESSION PHASE
- 攻撃側チームがボールを保持し攻撃に移る局面
- 得点、PKとなる、また決定的な得点の機会阻止の反則が起こる前に、VARが攻撃側の反則があったかどうかをレビューすることが可能な範囲