はじめに
本日は、2021年11月9日に配信されたJリーグジャッジリプレイ#34で放送された事例をまとめたいと思います。
今回のJリーグジャッジリプレイでも、難しい判定の議論をしております。
また、最後に家本主審が今シーズンで国内トップリーグを担当する審判員から退く件についても紹介しておりますので、参考にして頂ければと思います。
今後もJリーグジャッジリプレイを通して、サッカーのルールを学んでいきたいと思いますので、皆さんも参考にしていただければと思います。
DAZNのJリーグジャッジリプレイとは
- 毎週火曜日に更新
- 週末のJリーグで起こった事象(判定)についてSNSで反響のあったプレーをわかりやすく解説
- 司会は桑原さん、Jリーグ副理事長の原さん、Jリーグウォッチャーの平畠さんも出演
- 今週もリモートでは無く、スタジオでの番組配信
2021年11月9日配信のJリーグジャッジリプレイでの事例
- 2021 J1リーグ 第34節 FC東京 対 清水エスパルスの事例
- 2021 J1リーグ 第35節 サガン鳥栖 対 川崎フロンターレの事例
- 2021 J2リーグ 第38節 大宮アルディージャ 対 レノファ山口の事例
Jリーグジャッジリプレイの映像
事例1:J1リーグ 第34節 FC東京 対 清水エスパルスの事例
- FC東京のフリーキックの場面。
- 中村選手のフリーキックがホナウド選手のオウンゴールでFC東京の得点に
- しかし、再開前にVARが介入。主審がオンフィールドレビューを行う事に。
- リプレーで見るとジョアン オマリ選手がオフサイドポジションにいてオウンゴールを与えたホナウド選手に影響を与えていたかがポイントとなったが、判定を変えずそのままゴールを認めた。
- オフサイドの判定無しでゴールの判定は正しかったのか議論
平畠さんの見解
【このシーンについて】
- ゴールそのままで良いのではと思った。
- 厳密に探しにいったら影響があったかもしれないけれども、重箱の隅をつつくような感じがして、これはこのままゴールが認められてそのままで良いと思う。
【Twitterコメント】
- 相手競技者に影響を与えるとはどの程度まで判断されるのでしょうか。ボールに触れてはいませんが、明らかにボールにプレーしようとしています。
原さんの見解
【このシーンについて】
- オフサイドだね。
- オフサイドにしないとジョアンオマリ選手がボールの軌道のずっと前とか後ろとかなら良いけれども、競り合ってここにいるので、影響を与えないとするとみんないるけれども競っていないという作戦が出来てしまうと思う。
- このプレーだけ見ていると影響を与えていたと取ったほうが自然のような気がする。
廣嶋さん(元国際審判員)の見解
【このシーンについて】
- オフサイドポジションの選手に対する接触の部分は、オフサイドポジションの選手に対してディフェンスの選手が積極的にマークに行っていたというのであれば、オフサイドポジションの選手が接触を起こしたのではないので、オフサイドポジションの選手がファールを犯しているということにはならない。
- ただ、次にこの選手がボールに行こうとしているマークしている選手に対して自分から何らかの動きをしていて、守備をするための動きを遅らせていたと判断された場合は、オフサイドになる。
- 実際にボールをプレーした選手(ホナウド選手)に対して、オフサイドポジションの選手が向かっていく動きやボールを競る動きをしていれば、影響を与えたという事になる。
- VARが確認したのは、一番最初の接触をどう見るかという事になると思う。
- 積極的にオフサイドポジションの選手がマークをしていた選手のボールに行くプレーの邪魔をしたようには見えなかったので、オンゴールと判断した。
【井林選手がオウンゴールをしていた場合状況は変わるか】
- 変わらない。
- マークをしていた選手がボールにプレーする動きに対して、オフサイドポジションの選手が積極的に動きに行って影響を与えていたかというところ。
事例2:J1リーグ 第35節 サガン鳥栖 対 川崎フロンターレの事例
- 山根選手のクリアを酒井選手がシュートを放ったところで主審のホイッスル。
- 山村選手のハンドを取って鳥栖にPKが与えられた。
- リプレーで見ると酒井選手のシュートは山村選手の右腕に当たっていたが、右腕は体の幅の中にあり、ボールが腕に向かってくる状況で避けることが出来なかったように見える。
- VARの介入は無く、ハンドでPKの判定となった。
- ハンドの判定は妥当だったのか、このシーンについて議論
平畠さんの見解
【このシーンについて】
- これはバリアのようなものでは無いと思うし、ハンドととるのは厳しいのかなという感じはした。
- 見る角度によってい違うから、本当に収めているようにも見えるし、ちょっと体から離れているようにも見える。
- ハンドの判定は厳しいかなというのが印象。
【Twitterコメント】
- 体の幅から出てない畳んだ腕に当たっており、また至近距離で腕を後ろに回す余裕もなかったと思います。VARとは更新した上であの判定でしょうか?あの状況でハンドならDFはどうすればよかったのでしょうか?
原さんの見解
【このシーンについて】
- これはハンドはかわいそう。
- すごい近い距離。ダイレクトで打ってきて左手に当たったのであれば、仕方が無いと思うが、お腹に当たって腕に当たっているようにも見えるので、これはハンドを取るのはかわいそうだと思った。
廣嶋さん(元国際審判員)の見解
【このシーンについて】
- 大きなバリアという考えについては、シュートブロックのケースであることは間違いないので、一つの条件については整っている。
- 次にこの腕の状況をどう見るかについては、体の中に収めていると思うので、ノーハンドだと思う。
【オンフィールドレビューが無かった点】
- VARと交信しているのは、間違いが無い。その中で、主審がどう判断しているかを確認したうえで、例えば体を横にした結果、少し手が体から離れたので体を大きくしたと判断した。
- 上記の場合、全く間違っているという事にはならないので、VARがオンフィールドレビューをすべきだとリコメンドしなければならいケースにはならない。
事例3:J2リーグ 第38節 大宮アルディージャ 対 レノファ山口の事例
- 大宮のチャンスの場面。ロングフィードに走りこんだ奥抜選手が飛び出してきたゴールキーパーの関選手に倒される。
- 主審は、イエローカードを提示したが、関選手のファールはDOGSOに当てはまるようにも見える。
- DOGSOであれば1発退場となるが、イエローカードの判定は妥当だったのかこの判定は正しかったのか続いては、このシーンについて議論
平畠さんの見解
【このシーンについて】
- 良くあるのが、コントロールする前にコントロールできたのかという話があるが、コントロールはできていたので、これは要件を満たしていたと思う。
- 距離的にもかわしてシュートをすればゴールに決まる距離感なので、十分要件を満たしていた。
- 方向的にも少し外に行っているが十分ゴールを狙えるところだと思うので要件を満たしていると思う。
- 相手守備者の守備者の位置になるが、DFが2人いたので、見た感じはレッドになると思うが、DOGSO的に照らし合わせるとイエローになるのかな
- 一つの要件は満たしきれていないのかな。
- DOGSOを知っているがゆえにイエローではという感じになっている。
【Twitterコメント】
- 山口の関選手と大宮の奥抜選手の接触シーン、DOGSOなように見えますがどうでしょうか・・・?ヘニキ選手のカバーが間に合いそうな気もしますが何とも微妙。山口サポーターの私としては関選手が退場にならず助かりましたが、是非議論していただきたいです。
原さんの見解
【このシーンについて】
- これは、完全にDOGSO。
- キーパーが残っていても1対1はDOGSOで退場になるのに、キーパーが出てきて止めてしまったら、周りにいようがかわして転がせばはいるので、DOGSOの4要件は当てはまっていると思う。
廣嶋さん(元国際審判員)の見解
【このシーンについて】
- 私の判断は、DOGSO。
- ただ、平畠さんのいいポイントを突かれていると思う。
- このケースでいうとゴールからの距離は少しあると思う。距離があるうえで外側にかわしているので、内側から追い込んでいってシュートが打てない状況を作ってしまうと考えればDOGSOでは無いと言えると思う。
- ただ、GKを外したら手でつかえないディフェンスしかいないという事で、シュートもすぐ打てるだろうということでDOGSOだと思っている。
【GKが飛び出して止めているのは大きなポイントになるか】
- かなり、大きいと思う。
まとめ
今回は、2021年11月9日に配信されたJリーグジャッジリプレイ#34の事象についてまとめてみました。
事例2のJ1リーグ 第35節 サガン鳥栖 対 川崎フロンターレの事例では、試合のハイライトを見たときに、これは厳しい判定だなと感じておりました。
難しい判定だとは思いますが、Jリーグジャッジリプレイの見解も同じでしたので、少しはハンドの理解が深まったかもしれません。
これからも、いろいろな見解や議論があると思いますが、今後もジャッジリプレイを拝見しながら勉強していきたいと思います。
最後まで内容を確認して頂き、ありがとうございます。
参考:本日の用語について
DOGSOとは?
DOGSOについては、下記ページにまとめておりますので、参考にしてください。