はじめに
本日は、2021年9月21日に配信されたJリーグジャッジリプレイ#27で放送された事例をまとめたいと思います。
今回の事例3では、VARの介入すべきだったのか、介入しないほうがよかったのかの珍しい議論がされておりますので、参考にして頂ければと思います。
今後もJリーグジャッジリプレイを通して、サッカーのルールを学んでいきたいと思いますので、皆さんも参考にしていただければと思います。
DAZNのJリーグジャッジリプレイとは
- 毎週火曜日に更新
- 週末のJリーグで起こった事象(判定)についてSNSで反響のあったプレーをわかりやすく解説
- 司会は桑原さん、Jリーグ副理事長の原さん、Jリーグウォッチャーの平畠さんも出演
- 今週もリモートでは無く、スタジオでの番組配信
2021年9月21日配信のJリーグジャッジリプレイでの事例
- 2021 J1リーグ 第29節 湘南ベルマーレ 対 アビスパ福岡の事例
- 2021 J1リーグ 第29節 FC東京 対 横浜FCの事例
- 2021 J1リーグ 第29節 名古屋グランパス 対 横浜F・マリノスの事例
Jリーグジャッジリプレイの映像
事例1:J1リーグ 第29節 湘南ベルマーレ 対 アビスパ福岡の事例
- ペナルティエリア内で山岸選手の折り返しに金森選手がシュートしたところでホイッスル。
- 主審は、大岩選手のハンドを取りイエローカードを提示
- リプレーで見るとシュートは大岩選手の肘あたりに当たっていたが、至近距離からのシュートで避けられなかったようにも感じれれる。
- VARの介入も無かった。
- PKの判定、イエローカードの判定は正しかったのか。このシーンについて議論
平畠さんの見解
【このシーンについて】
- PKだと思う。
- シュートのバリアになっているような気がしますし、フィールドの真ん中ぐらいでパスがあのような形になったらわからないが、シュートをああいう形になってしまうとハンドをとられちゃうのかなと思います。
【VAR介入がなかったことについて】
- 正しかったと思う。レフリーの方も近くで見ていたように思う。
【Twitterコメント】
- ハンドが取られPKになりましたが、至近距離ですし腕を折りたたむいしを見せ折りたたんでいるように見えます。確かに身体にしっかりついてはいません。このジャッジは妥当でしょうか?是非取り上げて欲しいです。
原さんの見解
【このシーンについて】
- ハンドだね。
- ゴールへ向かうシュートに対して、真っすぐだったとしても手が少しでもあったってしまったら、意図的に防いだと見られてしまう。
深野さん(元国際審判員)の見解
【このシーンについて】
- PK、イエローカードだと思った。
- シュートブロックは別物である。シュートが至近距離で逃れられないという話もあったが、シュートを打たれることはわかっていたと思うので、その時間も考えると選手は何かをしなくてはならなかった。
- SPAでイエローカード
【PKを取った時点でイエローカードもセットになるか?】
- シュートを打った行為に対してなので、セットになる。
【フィールドの真ん中であったらハンドになるか?】
- 状況次第ではあるが、クロスの場合でもハンドにならない可能性はある。
事例2:J1リーグ 第29節 FC東京 対 横浜FCの事例
- FC東京のカウンターの場面。渡邊選手のシュートがブローダーセン選手に阻まれるが、奪い返して再び渡邊選手のシュート、さらにレアンドロ選手が狙いFC東京のゴールが決まった。
- VARの介入も無くFC東京のゴールとなったが、渡邊選手はブローダーセン選手が補給していたボールを蹴りだして奪っているようにも見え、ブローダーセン選手へのファールがあったようにも感じられる。
- ノーファールでゴールの判定は正しかったのか、このシーンについて議論
平畠さんの見解
【このシーンについて】
- あの状態を補給ととらえるかどうか、感覚的にはファールにならないので良いのではと思った。
【Twitterコメント】
- 前にジャッジリプレイでボールは、キーパーの手と地面で抑えていれば補給されていると言われていたと思うのですが、これはファールに奈良らいのでしょうか?
原さんの見解
【このシーンについて】
- 際どいけれどもゴールでいいと思う。
- どっちつかずのボールになった時に足と足で取り合っている時にゴールキーパーの手が後から来た感じ。
深野さん(元国際審判員)の見解
【このシーンについて】
- 一番最初に映像をきたときにノーマルスピードで見たときには、ゴールキーパーコントロールしたと思ったが、よく見るとゴールキーパーがボールを押さえる前に渡邊選手が先に足を出している。
- とすると、手、ボール、足、地面でのせめぎ合いになっていたと思うので、ゴールキーパーのコントロールしきっていないとの判断でプレー続行になったと思う。
- レフリーの視点では、ゴールキーパーの左足が狭まってきて渡邊選手の足に近づいている等、全体を俯瞰してみて正しい判断になったと思う
事例3:J1リーグ 第29節 名古屋グランパス 対 横浜F・マリノスの事例
- 小池選手がペナルティエリア内で宮原選手と交錯するがノーファールの判定でプレー続行となる。
- その後、プレーが止まったところでVARが介入しオンフィールドレビューを行う。映像を見ると宮原選手の足が小池選手にかかっているようにも見えるが判定は変わらずノーファールの判定。
- この判定は妥当だったのか、このシーンについて議論。
平畠さんの見解
【ファールかノーファールか】
- 難しいと思うが、見た感じPKになってもおかしくはないかなと思った。
- 足がかかっていると思うし足がかかっていなかったらシュートできたと思うし、レオセアラ選手にパスを出すことも出来たと思う。
- PKでもおかしくないかなと思う。
- 接触はあったと思うので、僕はPKだったと思う。
【VARの介入について】
- VARは介入してよかったと思う。
【Twitterコメント】
- 小池選手に対する宮原選手のコンタクトがファールにならなかったのは何故なのでしょう。映像を見ると、ボールではなく左足の踵を踏みつけにいっているように思ったのですが
原さんの見解
【ファールかノーファールか】
- 最初に宮原選手の足が小池選手の足を踏んでいるか、踏んでいるか踏んでいないかがわからない。
- 明らかにあったっているふうには見えなかった。
- 家本さんは、自分から倒れていると見たのではないかと思う。
- 難しいけれどもPKを取らなかったのはそういうところなのかなと思う。
【VARの介入について】
- 意見の相違があったので確認したのだと思う。
- このくらい難しいシーンだと確認してよかったと思う。
深野さん(元国際審判員)の見解
【このシーンについて】
- ノーファールだと思い、なぜ、オンフィールドレビューがあったのか疑問に思った。
【ファールかノーファールかついて】
- 宮原選手は真っすぐ走っていて、そこに小池選手の足がブロックしたい気持ちがあって、左側に出てきた。
- でもボールは右にある。本来は右に行かなければならないところで、足を出すことにより、走ってきた宮原選手の足に当たった。ということでノーファイルで良いと思う。
【オンフィールドレビューについて】
- 明らかで明白な間違いかというと、そうでは無いと思ったが、もしかすると主審が話したことと映像に齟齬があったのでオンフィールドレビューしたいという事でVARが介入したのかなと思った。
まとめ
今回は、2021年9月21日に配信されたJリーグジャッジリプレイ#27の事象についてまとめてみました。
事例3のVARが介入したほうがよかったのか、介入しないほうが良かったのかという議論が展開されていました。
現場(選手や観客)の感覚では介入して良かったと思っていても、ルール的には、「明らかで明白な間違い」のみに介入すべきという考えから、介入しないほうが良かったという考え方があることを感じました。
また議論を拝見した時に、VAR介入の是非についても今後議論がされ、VARの介入条件についてもルールが変わっていくかもしれないと思いました。
VARが導入されたことにより、今までには無い議論が出てきています。
これからも、いろいろな見解や議論があると思いますが、今後も、ジャッジリプレイを拝見しながら勉強していきたいと思います。
最後まで内容を確認して頂き、ありがとうございます。
参考:本日の用語について
SPA(スパ)とは?
- STOPPING A PROMISING ATTACKの略
- 相手の大きなチャンスとなる攻撃を阻止する事