はじめに
本日は、2021年8月17日に配信されたJリーグジャッジリプレイ#22で放送された事例をまとめたいと思います。
今回は、柏レイソルと川崎フロンターレで上島選手が退場となったシーンについても取り上げられておりますので、参考にして頂ければと思います。
今後もJリーグジャッジリプレイを通して、サッカーのルールを学んでいきたいと思いますので、皆さんも参考にしていただければと思います。
DAZNのJリーグジャッジリプレイとは
- 毎週火曜日に更新
- 週末のJリーグで起こった事象(判定)についてSNSで反響のあったプレーをわかりやすく解説
- 司会は桑原さん、Jリーグ副理事長の原さん、Jリーグウォッチャーの平畠さんも出演
- 今週もリモートでは無く、スタジオでの番組配信
2021年8月17日配信のJリーグジャッジリプレイでの事例
- 2021 J1リーグ 第18節 横浜F・マリノス 対 名古屋グランパスの事例
- 2021 J1リーグ 第24節 浦和レッズ 対 サガン鳥栖の事例
- 2021 J1リーグ 第24節 柏レイソル 対 川崎フロンターレの事例
Jリーグジャッジリプレイの映像
事例1:J1リーグ 第18節 横浜F・マリノス 対 名古屋グランパスの事例
- ティーラトン選手からマルコスジュニオール選手へ、ペナルティエリア内でマルコスジュニオール選手が仕掛けるとここでホイッスル。
- 主審は、マルコスジュニオール選手が中谷選手に倒されたとして、PKの判定。
- リプレーで確認すると中谷選手の足は、マルコスジュニオール選手の足にかかっていないようにも見える。
- VARの介入も無くPKの判定のままとなった。
- ファールの判定は妥当だったのか、このシーンについて議論
平畠さんの見解
【この判定について】
- どのシーンを見てもはっきりわかるカットが無いかなという感じがする。
- ピッチ上で接触したような音とかが、レフリーの方も感じたりとか、中谷選手のリアクションもやっちゃったみたいな感じなので、現場にいる人が一番わかるようなシーンだったのかなと勝手に想像した。
- 映像を見る限りこれはPKでしょとは見えなかった。
【Twitterの意見】
- マルコス選手がPKを獲得したシーンで、中谷選手とマルコス選手のコンタクトが見られないように感じました。なぜオンフィールドレビューが行われなかったのか、なぜPKなのか、など詳しく教えて欲しいです。
原さんの見解
【この判定について】
- PKじゃなくてVARが介入して判定が変わるかもと思って見ていた。そしたらそのままPKだったので、あれ?と思った。
- 何度か見返したが、中谷選手の足がふって、マルコスジュニオール選手の足を最後踏みつけたのではないかと思った。
- 中谷選手も言っていなかったので、PKが正しかったのかなと思った。
廣嶋さん(元国際審判員)の見解
【この判定について】
- 個人的な感じとしては、マルコスジュニオール選手の右足の動きが不自然かなという気はした。
- ただ、中谷選手のアクションからしてもコンタクトはあったと思う。なので、そのコンタクトをファールとするかはレフリーの判断というふうになると思う。
- VAR自体もコンタクトがあったかどうかという事を一番に焦点になるという事なので、コンタクトがあるという事が確認できれば、それはレフリーの判断が正しかったという事にもなると思うし、ただ、コンタクトの映像のエビデンスが無いという事になってもレフリーの判断が尊重されるという形でオンフィールドレビューがされないという事になる。
事例2:J1リーグ 第24節 浦和レッズ 対 サガン鳥栖の事例
- 江坂選手のフリーキックのクリアボールを関根選手が再び中へ、両チームの選手でディングの競り合いがあり、ボールが落ちたところでホイッスル。
- 明本選手へ中野選手が倒したという事で、PKの判定。
- リプレーで確認すると、中野選手がクリアをしようとしたところに、明本選手の足が入ってきて偶然蹴ってしまったように見える。
- 蹴る意図が無く偶発的に蹴ってしまったのであれば、ファールでPKの判定は厳しいのでは、という意見も寄せられている。
- 主審の判定は妥当だったのか、このシーンについて議論
平畠さんの見解
【このシーンについて】
- 中野選手にとってはクリアしようとしただけだと思うしファールしようとした意図はなかったと思うが、今のシーンを見る限りPKになっても妥当かなと思う。
【Twitterの意見】
- 中野選手がクリアモーションに入っているとこに浦和の選手が後から足を出してきてる!あれでPKは厳しすぎると思います。
原さんの見解
【このシーンについて】
- PKだと思う。
- モーションに先に入っているけれどもペナルティエリアの中で、明本選手が先にボールに触っている。
- あれを蹴ってしまっとなるとペナルティエリアの中ではPKになってしまうんだろうと思う。
廣嶋さん(元国際審判員)の見解
【このシーンについて】
- PKになる。
- 結果として、ディフェンスの選手はボールにプレーできずにボールをプレーした選手を遅れて蹴ってしまったという方になるので、PKになる。
- 故意かどうかということは関係ない
事例3:J1リーグ 第24節 柏レイソル 対 川崎フロンターレの事例
- ジェジェウ選手のクリアボールの競り合いでこぼれたボールに、旗手選手と上島選手が走りこんで激突。
- 主審はこのプレーをいったん流すが、ボールが落ち着いた所でホイッスル。
- 上島選手のプレーにファールを取ってイエローカードを提示。この試合2枚目のイエローカードのため退場となった。
平畠さんの見解
【このシーンの疑問が寄せられている内容について】
- 1回主審は流そうとしたけど2枚目で赤が出る場合でもプレーが続いていたらながしてもいいのかな?例えばだけど、その流れたプレーがひと通り終わって攻守が入れ替わってその2枚目をもらう選手とかが得点とかしたらどうなるんだろう?
【このシーンの一連の流れをどう思ったか】
- カードは出ると思うので、あのところで止めて、イエローカードがでて2枚目という事でレッドカードが出たというのは、その判断は悪くなかったのかなと思う。
【アドバンテージがあった時にカードが出せる場合と出せない場合の違い】
- あやふやです。なんとなくわかるような、わからないような。自分の中ではっきりしていない。
廣嶋さん(元国際審判員)の解説
【このシーンについて】
- まず整理しなければならないのは、このファールがラフプレーなのかSPAなのかのどちらで主審が判断したかがある。
- SPAと判断したのであれば、アドバンテージを取った後に警告は出さない。
- ラフプレーであれば、警告は消えないのでアドバンテージを出して次にプレーが停止した時に警告が提示される。
- ここでアドバンテージを止めた理由は、アドバンテージをかけてプレーさせてしまうとそのプレーが切れるまでの間に対象の選手(本来は退場となる選手)が得点を上げる可能性をあげてしまう。あるいはもう一度警告に値するような行為をしてしまう。3枚目のイエローカードなど、本当はありえないケースが起こってしまうので、この場合はラフプレーとしたのであれば必ず止めて警告を出して2枚目のイエローカードで退場の処置をするのが正しい判断になる。
まとめ
今回は、2021年8月17日に配信されたJリーグジャッジリプレイ#22の事象についてまとめてみました。
事例3のシーンについて、ラフプレーには、アドバンテージをとっても警告は取り消されないとの事でした。
平畠さんのコメント通りわかっているようでわかっていない内容でしたので、今回解説して頂いたことにより理解が深まったと思います。
また、原さん、平畠さん、桑原さんから上島選手のプレーに対してのコメントがありましたが、この内容は、柏レイソルのサポーターが思っていた内容だったように思います。
今回の退場を今後に生かしてほしいと思います。
これからも判定については、海外での判定含め色々な議論になると思いますが、今後も、ジャッジリプレイを拝見しながら勉強していきたいと思います。
最後まで内容を確認して頂き、ありがとうございます。
参考:本日の用語について
第12条 ファウルと不正行為 アドバンテージ【抜粋】
- 明らかな得点の機会を除き、著しく不正なプレー、乱暴な行為または2つ目の警告となる反則を含む状況で、アドバンテージを適用するべきではない。