はじめに
本日は、2021年10月19日に配信されたJリーグジャッジリプレイ#31で放送された事例をまとめたいと思います。
今回は、「JUDGEMENT ONE POINT LESSON」では、先日の日本代表 対 オーストラリア代表の事例を元に「VARオンリーレビュー」について解説して頂いています。
今後もJリーグジャッジリプレイを通して、サッカーのルールを学んでいきたいと思いますので、皆さんも参考にしていただければと思います。
DAZNのJリーグジャッジリプレイとは
- 毎週火曜日に更新
- 週末のJリーグで起こった事象(判定)についてSNSで反響のあったプレーをわかりやすく解説
- 司会は桑原さん、Jリーグ副理事長の原さん、Jリーグウォッチャーの平畠さんも出演
- 今週もリモートでは無く、スタジオでの番組配信
2021年10月19日配信のJリーグジャッジリプレイでの事例
- 2021 J1リーグ 第32節 大分トリニータ 対 ベガルタ仙台の事例
- 2021 J1リーグ 第32節 浦和レッズ 対 ガンバ大阪の事例
- 日本 対 オーストラリア(JUDGEMENT ONE POINT LESSON)
Jリーグジャッジリプレイの映像
事例1:J1リーグ 第32節 大分トリニータ 対 ベガルタ仙台の事例
- 仙台がスウォビィク選手にバックパス。ボールは大きくクリアされたが、ここで主審のホイッスル。
- 主審はスウォビィク選手にイエローカードを提示し大分にPKを与えた。
- リプレーで確認するとボールを蹴った後、町田選手の頭にスウォビィク選手の左腕が絡んでおり、主審はこの接触をファールと判定。
- VARの介入もなく、判定はそのままに。
- 偶発的に絡まっているようにも見える
- この判定は正しかったのか。このシーンについて議論
平畠さんの見解
【このシーンについて】
- 腕の動きは必要なかったのかな、自然には見えなかった。
- ボックス内という事を考えると気を付けなければならないところだったと思う。
- PKになてしまうかなと
【Twitterコメント】
- スウォビィク選手のPKはジャッジリプレイで取り上げてほしいな。FWから脇の下へ入っていっているのでGKとしてはどうしようもなかったように見える。最後に、払った感じになったのが印象悪かったか。
原さんの見解
【このシーンについて】
- 最初は、FWの選手がGKにファールしたのかなと思った。ボールの行方を見ていたら笛が鳴ったのであれっとなった。
- DAZNで見たらこれは取られてしまっても仕方が無いかなという感じには見えた。
- 福島主審が最後までよく見ていた。
廣嶋さん(元国際審判員)の見解
【このシーンについて】
- 非常に難しい判断をしなければならないシーンだと思った。
- 私はふかないかもしれないと思った。
- キーパーがFWの選手に対して、押し倒そうという意図はは感じられなかった。と思っている。
- 顔のあたり、頭のあたりに最終的にキーパーの手がかかっているという事を考えると取られても仕方がないと思う。
- ここは、判定が分かれるシーンだと思った。
- FWの選手が距離があるところから飛び込んでいるので、FWの方の遅れた接触をまず見たいと思い残すと思うけれども、福島主審はボールが飛ぶ方向に行くのではなく、後ろに下がって角度を作りにいっている。
- その動きをしたところが最後まで見れたという点ではないかと思う。
- 首がねんざするかもしれないような接触になっていることを考えると結果的に危険になるラフプレーという判断は間違いでは無いと思う。
事例2:J1リーグ 第32節 浦和レッズ 対 ガンバ大阪の事例
- 浦和のチャンスの場面。小泉選手のパスから江坂選手がゴールを狙うがここは菅沼選手が体を張ってディフェンスで防ぐ。
- そのままプレーが続けられるが、リカルドロドリゲス監督はハンドをアピール。
- リプレーで見ると江坂選手のシュートは菅沼選手の腰のあたりに当たった後、左腕に当たっており、このシーンでVARが介入。
- 主審がオンフィールドレビューを行った結果、ハンドを取って浦和にPK。
- 菅沼選手にはイエローカードが提示された。
- ハンドでPK、イエローカードの判定は正しかったのか。このシーンについて議論
平畠さんの見解
【このシーンについて】
- その瞬間は、わからなかった。
- VARが入った時になんのことかわからなかった。
- 取られてもしょうがないだろうなと思いつつ厳しいなと、でもハンド取られてしまうのだろうなと思った。
- ああいう感じでいってしまうとハンドを取られてしまうのだと思う。
【Twitterコメント】
- 意図したプレーではない(体に当たってから手に当たった)のでノーハンドと思いっていましたが。。。是非解説をしてください。!!
原さんの見解
【このシーンについて】
- 難しいね。
- 現場で見たらハンドだとわからない速さだと思う。
- 体に当たって上げていた手に当たったというのをどう考えるかという事だと思うけれども、直接手に当たったらしようがないと思う。
- 腰あたりに当たってから当たった場合もバリアとして見ると言われたら仕方が無いと思う反面、結局スライディングするときに手が上がってしまうので、それをどう見るかという事になってしまうのだけれどもこれはハンドにしなくても良かったのではないかと思った。
廣嶋さん(元国際審判員)の見解
【このシーンについて】
- これはハンドと考えている。
- 大きなバリアのところに該当するシーンだと思っている。
- 状況としてシュートに行っているシーンであること。手が支え手ではないうえに上がっている。
- その状況で最終的に手にボールが当たって、重要な状況を妨げたということになるので、大きなバリアという事でハンドになると考えている。
- 体に当たったという観点では、意図的に自分がプレーしたボールが手に当たった場合とあるので、このケースはそこには該当しない
【跳ね返りと意図的なプレー】
- 意図的なプレーで手が広がっているというのは、自然な流れの中で選手の動きからして正当であるというところで、ボールを蹴る場合であってもボールを止める場合であってもバランスを取るために手が広がるということは入っているが、このシーンは該当しない。
JUDGEMENT ONE POINT LESSON
- 競技規則や判定において知っておきたいルールを取り上げて解説していくコーナー
- 今回のテーマは、「VARオンリーレビュー」
日本 対 オーストラリア
- ボイル選手の折り返しにフルスティッチ選手が走りこむとスライディングした守田選手と接触したところでホイッスル。
- 主審は、守田選手のファールを取りオーストラリアのPKを提示
- リプレーで見るとペナルティエリアの中か外か微妙なところ。
- 最終的にVARが介入。判定はペナルティエリアの外と判断され、VARオンリーレビューによりPKからフリーキックに変更された。
平畠さんの見解
【なぜこのシーンではVARオンリーレビューになったか】
- 主審の裁量云々では無く、ファクト。要は中か外かのファクトが大事なところになるので、事実として外でしたということで、VARオンフィールドレビューをする必要が無かった。
【フリーキックになった時に、守田選手のイエローカードが提示されたのは】
- ボールにプレーしようとしてファールになってしまった。という事だと思うので、BOXの中だとPKになった瞬間に、1段下がるので、カードが提示されなかった。BOXの外なのでそのままイエローカードが提示される。
廣嶋さん(元国際審判員)の見解
【このシーンについて】
- VARが確認することで2つある。
- まずは、このシーンをファールとした理由。ボールにプレイしようとしたが先に選手の足にコンタクトしているのでトリッピングでファール。
- コンタクトポイントもペナルティエリアのライン上か中かという事で中だと判断したのでPKとした。
- コンタクトポイントは、ペナルティエリアの外だという事でペナルティエリアの外に持っていてフリーキックとした。
【なぜこのシーンではVARオンリーレビューになったか】
- 主審の裁量云々では無く、ファクト。要は中か外かのファクトが大事なところになるので、事実として外でしたということで、VARオンフィールドレビューをする必要が無かった。
【主審のジェスチャーについて】
- PKを遅らせるという事であれば、ジェスチャーをしたほうが良いのではと思った。
原さんの見解
【主審のジェスチャーについて】
- このシーンは、PKなので当然VARが合図が無くてもチェックがはいる。
- 合図が無くても当然チェックしてPKならそのままやるだけだからわざわざジェスチャーをするか
- 一義的にはやるものだと思うけれどもなんでもかんでも全部やるかというと、不自然な動きが多くなると思う。
まとめ
今回は、2021年10月17日に配信されたJリーグジャッジリプレイ#31の事象についてまとめてみました。
「JUDGEMENT ONE POINT LESSON」の議論の中に、主審のジェスチャーについて少し話題がありましたが、確かに見ていてVARチェックしていないかとハラハラしていました。
どこまでジェスチャーするかという議論はあると思いますが、出来るだけわかるほうが良いように思います。
また、ヴィッセル神戸 対 アビスパ福岡の試合で村上信次主審がJリーグ通算500試合担当を達成したとの事ですので、こちらも参考にして頂ければと思います。
これからも、いろいろな見解や議論があると思いますが、今後も、ジャッジリプレイを拝見しながら勉強していきたいと思います。
最後まで内容を確認して頂き、ありがとうございます。
参考:本日の用語について
SPA(スパ)とは?
- STOPPING A PROMISING ATTACKの略
- 相手の大きなチャンスとなる攻撃を阻止する事
VARの実施手順チェック
- 「チェック」のためにプレーの再開を遅らせる必要がある場合、主審はイヤフォンまたはヘッドセットにはっきりと指を当てながら、もう一方の手や腕を伸ばしてシグナルする。